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83日目 習慣づくりについておすすめの本

ブログを書く頻度が下がってしまいましたが、なんだかんだでシャンポリオンチャレンジは83日続いてます。

今こうして様々な習慣が続いているのは、梅原大吾さんの「1日ひとつだけ、強くなる。」という本の影響が大きいと思うので、この本おすすめです。

内容を一言でまとめると、次のようになります。「昨日より今日、何か一つでも強くなっているのであれば、今日の自分が最強である。そしてそれが死ぬまで続けば、死んだときが最強である。」


まあ言ってることはありまえのことなのですが、やはり梅原さんのことをよく知っているので、説得力を感じます。少なくとも、ゴールドマン・サックスのコンサルタントよりも、テレビのタレントよりも、親近感があるので、その言葉に力を感じます。

この考え方のポイントは、やはり「昨日と今日という最小の単位だけに着目する」ということにあるように思います。

10年、1年、1ヶ月といった中長期的目標を立てることはもちろん大切なのですが、現実的には、当面一週間続ける、というハードルを超えることが一番難しく、私を含め多くの人が、中長期的な目標が有効になるレベルまで継続することができずに挫折してきたことでしょう。

まず立ち向かうべきは、単に「今日の自分だけ」なのだということを、梅原さんは明確にしています。他人ではなく、過去の自分でも、未来の自分でもなく、今日の自分にだけ勝てば、結果、最強だと。

 

今日ジュンク堂でみつけた「小さな習慣」という本は、これについてもっと明確に、科学的に、かつ体系的に説明した本で、非常に良い本だなと思いました。

端的に内容を言えば、「習慣化することが一番重要。そのためには、タスクの内容が非常に簡単で、気負うようなものではないものである必要がある。何故なら、達成が困難で精神的なハードルが高い習慣目標を立てた場合、習慣化できないからだ。」ということになります。

この本が説明していることで面白いと思ったのは「そもそも、目標が高いと、習慣化の妨げになるので、好ましくない」という点を強調しているところです。つまり、あまりに困難な習慣目標を立てるのは、そもそも戦略的に誤りだと。習慣化したいのであれば、当然クリアーできる簡単なものにするべきだと。

これは私も体感的に納得ができます。はっきりいって、一日に何時間やるとか、何ページ読むとかってことは、重要ではありません。むしろ大事なのは、単に毎日やることだけです。

毎日継続し、それが習慣化すれば、勝手に量は増えるのです。

ということに気づいたのは、かなり最近ですが…

 

とはいえ、そもそも興味がない内容については、だれも継続して取り組むことはできないでしょう。

反対に、関心がある事柄については、意識せずとも時間を注ぎ込みます。

「超人の秘密」は、「エクストリーム・スポーツ」の世界で起きている著しい記録の成長が「フロー」という非常に強度の高い興味関心からもたらされる体験に基づいている、ということを説明しています。

「エクストリーム・スポーツ」というのは、例えば命綱なしのロック・クライミングや、あり得ない高さのジャンプ台から飛び立ってアクロバットな技を決めるスケードボーディングや、崖をBMX(特殊な小径自転車)で駆け降りる競技のように、高い危険性を伴うスポーツの総称です。

こういった「エクストリーム・スポーツ」は、他の競技とは比べ物にならないほど、記録が更新されているそうで、その秘密が「フロー」にあるのではないか、とこの本は仮説を立てています。

「フロー」というのは簡単に言うと、「その行為をしている状態そのものが快感で、それゆえその行為を継続する。」という状態のことです。

「フロー」のポイントは、ある行為が、外的な評価軸を理由に行われていない、ということです。例えば、人に褒められたいとか、それを行うことで経済的な利益を享受できるとか、そういった外的な基準で何かを行う場合には、フローの状態にはなれないと。

単にその行為自体が好きだからやっている、という状態がフローに入る条件であり、定義であると。

確かに、人間、興味が無いことはやりたいとは思わないし、上手くいきません。結局やりたいことをやるのが、結果を出す上でもベストです。

とはいえ実際には、やりたいことだけで生活できない、という場合もあると思います。そういう時にどうすればいいか、私の考えでは、徐々に自分のやりたいことに「寄せていく」のが良い戦略ではないかなと思います。今のところお金になる選択肢のうち、「一番近いところ」から初めて、徐々に本当にやりたいことに寄せていきます。

もう一つ大事なのは、「他人の視点や評価を気にせずにやりたいことをやる時間」を、一定時間確保することです。

基本的に経済的価値を生み出せたり、他人から評価されるものは、既に市場があり、一定の基準が浸透したものなので、市場がないもの、まだそれに関する基準がないものに関しては、自分以外の他者を評価軸にしてしまうと、判断を見誤るからです。

こういった新しい領域に関しては、他人の意見をとにかく聞かない、ということが非常に大切だと思います。(反対に、既によく知られた事象に関しては、他人の評価を参考にするほうが良いと思います。)


最期におすすめする「The art of learning」は、チェスの全米世界チャンピオンとして有名なジョシュ・ウェイツキンが書いた本で、学ぶということはどういうことなのか、ということについて説明されています。

特に面白いと思ったのは、2つの学習に対する考え方です。大きく分けて、この二つの考え方が学習に対して人々が持っているものだと。
  1. 学習する内容は無限にあり、変化する
  2. 学習する内容は有限であり、それを終えれば良い
彼は、名門学校の生徒は、チェスを受験勉強と同じように「学習する内容は有限であり、それを終えれば良い」と考えているので、「ある一定のレベルまでは、早く到達し、ある程度の強さになるが、それ以上に強くなる人間がほとんどいなかった」と述懐しています。

だから強くなりたいなら、「学習する内容は無限にあり、変化するので、終わりがない」と考えるべきだと、いっています。

日々圧倒的成長したいと思います。

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